ボトックスで失敗しないためには・・・
2016-08-11
2017-06-17
皆様こんにちは
祝日の今日も診療しております
お盆期間中、13~14日も毎日診療しますよ
さてさて、少しセンセーショナルな表題ですが
今日はボトックスのお話です
というのも、先日私のブログにコメントを頂きました
ブログを読んで頂き、尚コメント頂きありがとうございます
他院で行われたボトックス治療後の経過についての内容です
ご返信をと思いましたが、やはり実際に診察して症状を拝見しない限りは確かな事を言って差し上げれないので
この場を借りて、そんなメッセージも込めた内容でお伝えできればと思います
「ボトックス」は美容では歴史も古くポピュラーな治療です
私も大好きな治療で、自分にも患者さんにも好んですすめています
注入治療を始めて10年近くが経ちますが
ボトックス、ヒアルロン酸は「知れば知るほど奥が深い」と日々感じています
そして、やり始めの頃の私は、無知故に怖いもの知らずだったなと思います
ボトックスは主に筋肉に作用させる治療です
筋肉と一言で言っても、顔面の筋肉は下の図の様に複雑に絡み合っています
顔面を下に下げる下制筋、上にあげる挙筋、リング状にぐるりと取り囲む括約筋
こういった筋肉が複雑に絡みあい顔を動かし表情を作るのです
食べたり、しゃべったり、笑ったり、怒ったり、驚いたり・・・全て筋肉の微細な動きから成っています
狙った筋肉にピンポイントに効かせ、狙った効果を出すというのはとても緻密で繊細な作業なのです
笑った時の口角の上がりが違うとか、しゃべりにくいとか笑いづらいとか、なかったところにシワができてしまった・・・とか
狙った筋肉のすぐ下に違う筋肉が重なって存在する場合など、深さを誤るとそちらに作用が及んでしまい
予期せぬ結果が出てしまう場合があります
ですので、我々施注する医師は
筋肉の解剖学的位置は勿論ですが、その筋腹の厚み、拮抗する筋肉、協調する筋肉
注入する場所、量は勿論の事、注入する深さも
瞬間で、あらゆるチェク項目をクリアして注入しなければいけません
他院さんで治療されて予期せぬ結果が出て、ご相談を受ける場面が多々ありますが
患者さんは、不運な結果が出た時、その医師に相談せず別の医師に相談するといった傾向があるようです
言いづらいのかもしれませんね
我々の立場からしますと、言ってもらって大いに構いませんし
むしろ言ってもらった方がありがたいです
なぜかというと、ボトックで起きたことはボトックスで解消できる場合もあるからです
その作用を相対的に強めている筋肉にさらにボトックスを打つことで結果的に調整が出来る場合もあります
ただ、それはできれば、初回で打った医師の元で行う方が賢明です
なぜなら初回に打った位置が分からない、打った量が分からない、使用しているボツリヌストキシンの種類がわからないので
適確な処置にならない可能性があるからです
そして、ボトックスの効果は3~4か月で必ず切れてきますので
必ず元に戻ります
打って2週間~1か月目までは症状が強く感じるかもしれませんが、1か月過ぎると少し和らいでくる場合もあります
wait&seeが大切です
その間が長く感じるかもしれませんが、最終的にはなかったことにできます
その間、筋肉の動きを改善するために局所に高周波を当て対処的に症状を緩和する処置をとったりもしますが
あくまでも対処的な処置です
とにかくwait&seeです
一度怖い思いをされた患者様は恐怖心が強く、二度とボトックスを打ちたくなくなってしまいます
我々施術者側からすると悲しい限りです
そんな想いの方を一人でも多く出さないために
私は、初回の方はとにかく慎重に、少量で、効かせることより、効きすぎて怖い思いをさせないように打つようにしています
それでも効いてきますので
もっと効かせたいのであれば、その時点で追加すればいいだけの話です
その方が快適に、ストレスなく過ごせます
「ボトックス」
起こりうる可能性の善し悪しも知った上で改めて思いますが
気軽にできてこんなに劇的に効くいい治療はありません
そして奥の深い治療だと思います・・・
信頼できる医師の元、術後も徹底的に付き合ってくれる医師の元行いましょう