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「糸」いれました!私の体験談(4.1追記)
2020-03-28
2020-07-06
皆様こんにちは
今週末は外出自粛で、今日は東京ミッドタウン日比谷もお休みしています
なんだががらんとしていて、気分も滅入りますがこんな時こそ気分上げていきましょう~
と思って、大好きなクリスマスソングをかけてこのブログを書いています
お家でのんびり過ごしている方も多いかと思って今日はゆっくりじっくり読むのにいいかなぁという内容です
というのも、クリニックのメニューにはない私の行った美容施術レポートです
表題の通り、ついに「糸」いれました!
ついにっていうほど、もったいぶるような治療でもないのですが
過去にセミナーのモデルで一度入れたことはありますが自分のメンテのためにちゃんと入れるのは今回が初めて
「糸リフト」と呼ばれる治療は世の中的には、むかーしからありますし、ここ数年はスレッド(糸)ブームもあって糸なんて当たり前なんですが
なんか抵抗があったんですよね
理由は、
①糸でトラブった患者様をよく診るから(ひきつれや凹み)
②入れた割に大して変わらないという声を良く聞く
③自分じゃできないから、誰かにやってもらわなきゃいけない(←その時間がない)
この3つです
しかしお通いの患者様に「先生、糸どう思います」「糸やったことありますか?」というのは
よーく、よーく聞かれる話
いつかはやろう、やんなきゃな~と思ってここ数年過ごしていましたが
たまたま気心知れた友人の美容外科Drが施してくれることになり、2週間ほど前にやってみました
結論は「糸には糸の良さがある、糸にしかできないこともある」というのが率直な感想
そして世の中の糸に満足していない方の多くは、恐らく期待値が高すぎるのではないかと思いました
施術する側が期待値を上げ過ぎてしまっている可能性もありますし
受ける側も、❝いよいよ糸入れるか❞と糸が最終手段の様に、だいぶ高い位置づけをしている
この2点が、おかしな期待値を作り上げて満足度を下げてしまう原因ではないかと思いました
自分が体験した今、糸にしかできないその利点をうまく使えば、それもまたたるみ治療の新たな一手だとは確実に感じています
その効果、私のBefore&After写真で比較してみますと
なんか目線のずれたイケてない写真ですが、右は糸をいれて3~4日後の写真です
大きく改善したのは「輪郭」「口周りのシワ」です
黄色の点線で囲んだ、少し微笑んだだけで入る猫の髭の様なシワが出なくなったこと
白い点線の頬のTOPの位置があがったことで、左にうっすら入るゴルゴラインも改善しています
赤の矢印の、フェイスラインがなだらかに丸みのある曲面になったこと
そして、全体として顔の形が面長からハート形に近づきました
同じハート形を置いてみると、右の方がハートからはみ出る部分が少なくよりハート型に近いですよね
更に
同じ長さの線を置いてみると
いずれも顔の幅は小さくなっています
これらから言える糸の効果をまとめると
1.輪郭の形成
2.顔幅の縮小
でしょうか
そしてそれの根幹となる解剖学的な変化は「脂肪の位置移動」と考えます
「輪郭の形成」に関しては脂肪がどう絡むかと言うと
前回のブログでもお伝えしましたが顔面の脂肪は分画に分かれ、それぞれが個別に落ちて(重力に伴って下垂)いきます
頬の脂肪が下方に落ちると、頬が削げて頬骨が出てゴツゴツしてきます
丸みのある輪郭を作るとき
その痩せた部分にヒアルロン酸を注入し面で繋げるという方法もありますが、
下に落ちた余分な脂肪がある場合それを凹んでいる部分にまで持ち上げて凹みを埋めつつデコボコを治し一本のスムースな輪郭を作るという方法があります
後者は糸ができる事で
脂肪の位置移動をさせて、必要なボリュームを補うという考え方です
私は元々頬骨が張っていて、その下の頬がこけてしまうタイプでその部分を時々ヒアルロン酸で補っていましたが
糸を入れた後はその凹みも改善しています
ここの面の矯正は、ヒアルロン酸で行うか糸で行うかは、そのボリュームロスの程度によるかと思います
ボリュームロスが強い場合はヒアルロン酸、軽度だと糸で良いのかなと(書き始めたらどんどんマニアックになってきましたね笑)
顔幅の縮小は、糸で引き上げる事で、全体に重心があがります
フェイスライに位置する脂肪が上にあがりますので下顔面の顔幅が小さくなります
分かりやすく言うと、顎周囲の脂肪が斜め後方へ引っ張られ顎がとがってきます
同じ部分の幅は、術前と比べると小さくなります
まとめると糸は「脂肪の位置を調整して、顔の横幅を小さくかつ輪郭を作る」
そんな治療だと感じました
恐らく糸の種類によって、その役目は異なって来ると思いますので、ここでは誤解の内容に私の入れた糸の感想として受け取ってください
私のいれた糸は、いわゆる初心者向きです
細くて、コグが小さくて、一点にアンカリング(一か所にひっかかりを作らない)させない、そして吸収される糸
です
太くてひっかりの強い糸は、上りも良いのですが術後❝痛い❞、そしてひきつれやディンプル(糸の挿入部の凹み)が出やすい
痛みは特に笑った時、口を開いた時、うつぶせに寝た時・・・痛い
初心者としては、そこまでのものは入れたくないなというのが本音でした
今回入れた糸も術後少し数日痛みはありましたが2~3日でおさまり許容範囲
これならありかな~と思いました
そしてそのリフト効果に対する考え方は
当然ですが、入れた直後が一番上がる→そして徐々に緩んでいくものです
ので、一発逆転ではなく、一度に沢山いれて一回で仕上げてしまおうと思わず
土台を固める様に数か月おきに糸を数回に分けて居れるという考え方が良いのかなと思いました
片側2~3本づつ入れて一段上げて、数か月後更に2~3本入れてもう一段上げてという風に
少しづつ土台を固めていくイメージです
感覚としてはハイフシャワーに似ています
ハイフシャワーは定期的に照射する事で「落ちてくる皮膚を緩まないように引き締めるたりシワが寄らない肌に変えていく」ような効果があります
そんな風な考え方でしょうか
因みに、「糸」と「ハイフシャワー」の相性も凄く良くて
深い部分のベースをぐっと糸で引き上げた後に、表面にハイフシャワーをあてると
❝よどみ❞が改善してピタッとより引き締まります(←表現が難しい
(※因みに、糸の後のHIFUは使用するカートリッジによっては糸が切れて逆に効果が落ちますので注意が必要です)
ですので、もし糸を入れた方それを追っ掛ける様にハイフシャワーをあてるのはアリです
以上が私の糸の体験談でした
先生のところでは糸はやんないんですか?とこれまたよーーく聞かれるのですが
私が体験してみて、糸もまたアリだなぁとは思いました
うちの患者様におススメしてもいいのかなぁとも思い始めています
ただ、その適応は私が見極めたい笑
どんなたるみも「糸を入れて引っ張ればハイ終わり」という訳では絶対にないと思います
必要な良い適応の方には勧めていこうかなと思っています
ヒアルロン酸治療が効果ある方、HIFUが効果ある方、糸が効果ある方それは医学的な知識のない患者様が見極めるのは難しいですもんね
ただーーーし、表メニューには出すつもりはありません(ここで書いてはいるけど笑)
糸で患者様を集めるつもりもありませんし
お通いの患者様で、ずーっとお顔を拝見させて頂いている方で必要だなという方にだけそっとおススメしたい、そんな気持ちです
(ですので誠に勝手ながら「糸」の新規の患者様をお受けするつもりもございません)
実際に糸を入れる場合も、私に施してくれた、私の信頼しているDrに施術はお願いするつもりですが
勿論、カウンセリングや施術前のデザインは私も一緒に入り決めます
こんなめんどくさい感じをご理解くださる方で、当院に既におかかりで興味がある方はそっとお声掛けくださいませ
ではでは、こってりとした長文になりましたが私の糸体験談でした!
引き続き、不安な状況は続きますが、自粛疲れが出ませんように、そしてくれぐれもお身体御自愛くださいませ
お通いの患者様より頂きました
お心遣い有難うございます