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【Dr. Mayuko blog】乾燥肌のスキンケア&冬季休診日のお知らせ
2023-12-11
こんにちは、橋本です
ここ最近、トレーニングや国際学会などで英語を使う機会が多く、英語の重要性を痛感しもっとブラッシュアップしなくてはと思いながら日々過ごしています。
幸い(?)私は家では英語で会話をしているため英語を使うことには慣れているはずなのですが、家で家族と話す内容なんて毎日大体同じようなことで、全然広がらないのが現実。そして仕事で使う英語は日常会話とはまた違い、さらに緊張したり、施術に集中したりするとパッと言葉が出てこない😅
やっぱり英語上達の道は長いなと感じます。
そして日本語を話せない夫はというと、日本に住んでいるのでなんとか日本語を話せるようになろうと私の英語以上に頑張ってはいるのですが、やはり日本語はなかなか難しいようです。
先日、コンビニのレジで店員さんに「袋いりますか?」と聞かれ、教科書を使った丁寧な日本語を勉強している夫は、「オフクロハ〜ケッコウデ〜ス」と袋を丁寧に言おうとしたばっかりに“お“をつけてしまい、急にポップな森進一が降臨しました。一生懸命話しているので笑ってはいけないと思いましたが、つい笑ってしまいました。橋本アウト〜!です
どんな言語もペラペラへの道のりは長いですね☹️
さて、最近めっきり寒くなってきて肌の乾燥も気になるようになってきました。
夏でも乾燥肌の私は、この時期とにかく湿度と戦うことになります。かといってベタベタ保湿するのが苦手なのでベタつかない保湿を求めて日々色んなスキンケアを試しています。
今日は、そんなお肌の乾燥の原因やスキンケアについてお話ししていこうと思います
肌が乾燥するといっても皮膚が全層にわたって乾燥しているわけではなく、肌の乾燥に関わっているのは皮膚の1番表面にある角層。
乾燥した皮膚では角層に含まれる水分が低くなっています。顔は体に比べると皮脂分泌が多く角質水分量は比較的高いですが、露出部であるため外的刺激の影響を受けやすく、秋から冬にかけては乾燥した空気の影響を受け肌のバリア機能が低下してしまいます
皮膚にとって冬は辛い環境。乾燥以外にも寒さや風なども皮膚にとって悪影響。
そして室内の暖房も湿度を下げる原因に。外の寒くて乾燥した空気から、室内の暖かくてさらに乾燥した空気へと1日の中で何度も温湿度条件が変わり、これも肌のバリア機能を壊すのではないかと言われています。
そんなこんなでバリア機能が弱った皮膚は外的刺激因子で肌荒れを起こすようになります。
外的刺激因子とは何かというと、洗顔の際に使うクレンジング・洗顔料に含まれる界面活性剤であったりPM2.5や黄砂などの大気汚染物質や花粉などが含まれます。
これらの外的刺激に対するバリア機能として角層バリアとタイトジャンクションバリアがありますが、スキンケアでケアできるという観点でお話しすると、角層バリアが大事なポイントとなります。
この図のように角層のバリアが崩れると外的要因から皮膚を守る第一関門が壊れてしまいます。
ここが壊れるとより深部に進むことができ、次なる関門であるタイトジャンクションが第二のバリアとなり免疫反応が働きます。
今回お話ししたいのは、この第一関門である角層バリアについて。
この角層バリアを強化するにはどうしたらいいのか。
冬になると、手がガサガサになって亀裂ができたり、踵がひび割れて時間の経った鏡餅のような状態になる方もいるのではないでしょうか。そんな症状を防ぐために角層の水分をしっかりとキープしたいところ。
では、どうしたら水分を保てるのか。
角層の水分保持に関わる3つの要素を見てみましょう。
1.皮脂
皮脂が皮膚表面を覆って皮膚内部からの水分の蒸散を防いでいます。
皮脂の分泌には男性ホルモンが関与しており、年齢とともにホルモン量が減少すると皮脂も減少するようになります。
2.天然保湿因子
天然保湿因子(NMF)はその40%をアミノ酸が占めており、その他、乳酸、ピロリドンカルボン酸が11%、尿素が7%となっています。アミノ酸の組成比は季節や年齢によって変動し、アラニンとシトルリンは冬になると減少し、高齢者では産生できるアミノ酸量が減少するため乾燥しやすくなるとも言われています。
また、アミノ酸だけではなく汗に由来する乳酸とカリウムイオンの含有量も角層の水分量と関連しており発汗量の多い夏の方が角層中の含有量が多くなることから、汗の存在も保湿に欠かせないものとなっています。
3.細胞間脂質
細胞間脂質はラメラ構造といって水と脂質が交互に層状に並んでいます。
主成分はセラミド45%、遊離コレステロール25%、遊離脂肪酸13%
細胞間脂質は多くの酵素反応によって作られますが、この酵素の働きが低下することでラメラ顆粒が減少したり適切な部位に運ばれなくなることで保湿機能を低下させます。
角層における水分保持の仕組みについてお話ししました。
乾燥した皮膚では細胞間脂質やNMFが減少し水分保持能力が低下し、皮膚表面から水分が蒸発しやすくなり角層の水分量が低下します。
では、角層での水分保持能力をキープしバリア機能を低下させないためにどんなスキンケアをすればいいのでしょうか。
①洗いすぎない
しっかり洗顔しようとして洗浄力の強い洗顔料を使用したり、2度洗いにより皮脂を落としすぎていたりしませんか?皮脂量の多い若い方や夏などはある程度しっかり洗顔したほうが良い場合もありますが、乾燥しやすい時期にはその洗顔方法も見直す必要があります。
・マイルドな洗顔料を使用ししっかり泡立てて使用する
・シャワーで直に洗ったりせずに水圧は低くしぬるま湯ですすぎ残しがないようにする
・メイクをした日はメイク残りがないようにクレンジング剤を使用しメイクを落とし切る
・石鹸で落ちるような優しい化粧品を使用したメイクを使用し過度な洗顔を控える
・顔を拭く時はタオルでゴシゴシ拭かずに優しく押し当てるように水分をとる
・洗顔後はすぐに保湿する
②適切な保湿剤を使う
皮膚に水分を補ったり、蒸散を防ぐために保湿を目的としたクリームは保湿クリーム、モイスチャークリーム、エモリエントクリームと呼ばれます。
エモリエントは皮膚からの水分の蒸散を防ぎ潤いを保ち、長鎖脂肪酸、脂肪酸エステル、ラノリン、リン脂質などがこれにあたります。
また、皮膚に水分を与え乾燥を防ぐ吸湿性の高い水溶性の成分をヒューメクタントと言い、グリセリン、乳酸、ヒアルロン酸、ヘパリン類似物質、尿素などがあります。
皮膚の保湿に関係している水分、天然保湿因子、皮脂、細胞間脂質などのバランスをモイスチャーバランスと呼び、それに対応する成分を補うと保湿効果が高くなり、水溶性成分のヒューメクタントと脂溶性成分のエモリエントをバランスよく配合されているものは保湿効果が高くなります。
③それでも乾燥する時は
乾燥がひどい時は油分を多く含むクリームや水を一切使用していないバームで皮膚を保護し、バリア機能が低下した皮膚を乾燥から守りながら皮内の水分を保つようにケアします。ワセリンは保護作用に優れていてお値段も手頃なので使用しやすいと思います。
極度に乾燥が進んでいる場合は刺激のある製品は使用せずマイルドな洗顔、石鹸で落とせるタイプのメイク、ワセリンのような皮膚を保護してくれる製剤を使用して悪化させないようにしましょう。
④乾燥が長期化して小ジワが!
皮膚の乾燥が続くと、乾燥による小ジワが目立ってくることがあります。乾燥小ジワにはNMFやヒアルロン酸などの水分保持能力の高い保湿剤やセラミドなどの脂質を補うことで改善してきます。
その他にも最近は市販のスキンケア製品にもレチノール(ビタミンA)が含まれる製品が増えてきました。レチノールは真皮のコラーゲンやエラスチン産生促進、抗酸化作用などが期待されますが、逆に乾燥しやすくなることもあるので乾燥小ジワには慎重に使用することをお勧めします。
今日はこの時期気になる乾燥対策についてお話ししてきました。
私も乾燥肌で保湿をしていてもガサガサになることがあります。日々のスキンケアをしっかりしているつもりでも手に負えない時はクリニックで保湿効果のある施術をその時のお肌状態に合わせて行なっています
毎日のスキンケアはお肌を良い状態でキープする基本になります。乾燥が気になる方はまずはスキンケアを見直してみて、それでも気になる乾燥にはクリニックでのしっかりケアをお勧めしますが、逆にクリニックでケアしているからといって日頃のケアを怠ってしまうと、せっかくの治療が十分な効果を出せなくなることも
私は疲れた時や酔っ払った時はスキンケアを適当にしてしまいそうになるのですが、美肌の道に一発逆転はないと思って自分を奮い立たせて地道に頑張るようにしています
文献1 久保亮治:皮膚表皮が持つバリア構造と機能からみたアレルギー疾患治療戦略 薬学雑誌134(5)623-627 2014
文献2 BEAUTY#3 医学出版
最後に当院より冬季休診についてのお知らせです⛄
<冬季休診日のお知らせ>
誠に勝手ながら、2023年12月30日(土)~2024年1月4日(木)迄冬季休診とさせて頂きます。
休診中もメール・WEBにてご予約、お問い合わせは随時承っております!
休診期間中に頂いたご予約、お問い合わせにつきましては1月5日(金)以降に順番にご返信をさせて頂きます。
ご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
≪ブログ監修≫
KUMIKO CLINIC
医師 橋本繭子
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