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【Dr. Mayuko blog】笑顔のための筋肉
2023-08-28
こんにちは、橋本です😊
先日の勉強会の時に、私の顔のアセスメントをしていただいた時に、顔の筋肉の動きについての指摘がありました。
私の顔は、挙筋と言われる上に引っ張る筋肉が全体的に弱く、笑顔になると横に引っ張られて口角が上がっていないと。そして、弱いながらも頑張っているのが1番内側にある上唇鼻翼挙筋という筋肉。これが唇の中央部を上に引っ張っているのでさらに口角が上がりにくくなっていると
今まで下制筋と言って下に引っ張る筋肉を抑えることで挙筋を頑張らせていたので、別のアプローチでも改善できることになるほど〜となりました
その後筋肉の動きを細かく勉強し直したのですが、何とも奥深く、全ての筋肉のバランスを考えだしたら、鶏が先か卵が先かの様に、どこの筋肉を先に調整したらバランスが良くなるのかと言う疑問が頭の中でぐるぐる🌀
結論から言うと、人それぞれ。
何だよ🙁と思われるかもしれませんが、顔にある筋肉は人間であれば全員同じですが、その動きは千差万別。色んな動きを見てその人の癖を見なければ筋肉は語れないと思いました。
筋肉について語る日が来るとしたら、それはそれは長くなると思いますが、今日はその一部、笑顔の時の筋肉の動きについてお話しします。
笑顔に限らず表情を作る時には複数の筋肉が協調して動きます。
日本人はコミュニケーションを取るときにあまり大きな表情の変化がないと言われていますが、それでも、色んな筋肉を使って表情を取っていますし、逆に、細かい表情の変化に敏感であるとも言われています。
その細かい表情を作っている筋肉のうちどれか一つでも動き方が変われば、筋肉の使い方のバランスが変わり表情が変わってきます
筋肉の動きを調整するためにボトックスを使うことが多いですが、シワのある所にただ打てばいいというものでもなく、その他の筋肉とのバランスも考えなくては自然な表情を残した治療は難しくなります。
では、笑顔で使う筋肉とは?
まず、笑顔には2種類あると言われています。
「本物の笑顔」と「作り笑顔」
誰もがこの二つの笑顔を使い分けていると思いますが、実は使っている筋肉が違います。
まず本物の笑顔の方はデュシェンヌスマイルと呼ばれ、目が細くなり、頬が上がって口角も上がっている状態です。
この時主に使っている筋肉は
眼輪筋⬇️
Anatomy of Facial Expressionより引用
目をぎゅっと細め、頬を引き上げる働きがあります。
大頬骨筋⬇️
Anatomy of Facial Expressionより引用
口角を上げて、頬を引き上げる働きがあります。
このように眼輪筋と大頬骨筋の両方を使っており、さらに大笑いの状態だと下唇下制筋を使って唇を下に引っ張り下の歯も見えるように笑います。
下唇下制筋⬇️
Anatomy of Facial Expressionより引用
絵文字で言うと😊😄こんな感じ。
作り笑いの方はというと、口角は上がっているけど目が笑ってない状態。
こちらは大頬骨筋を主に使っています。
こちらは絵文字だと🙂こんな感じ。
こんな感じで笑顔と言えどもその程度によって使っている筋肉は異なります。
直接的に関与しているのは眼輪筋や大頬骨筋といった筋肉ですが、これらの筋肉も他の筋肉と協調しながら動いてい流ので、その他の筋肉についてもお話ししていきます。
まずは皺眉筋
眉間にシワを寄せるときに使う筋肉ですが、この筋肉が収縮している、つまり、眉間にシワがよっている状態だと眼輪筋が収縮しにくくなるため目がうまく笑えず苦笑いのような顔になります。
ですので、眉間に強くシワがよる方は皺眉筋の収縮を弱めてあげると、目がにっこりと笑えるようになります。
次は下制筋
口から下の筋肉は主に下に引っ張る下制筋が多くなります。
筋肉の動きは挙筋と下制筋のバランスで成り立っているので、下に引っ張る力が強ければ上に引き上げる力は弱くなってしまいます。
この下に引っ張る力が強いと口角が上がりにくくなります。この中でも、口角を直接下げる働きをしている口角下制筋を緩めると口角が上がり笑いやすくなります。
そしてフェイスラインや首を覆う広頚筋も下顔面を下に引っ張る原因になります。
広頚筋が強いと口角は下がりやすくなりますし、フェイスラインもだるんとしてきます。
口周りの動きに影響する広頚筋も笑顔に絡んできます。
普段何気なく作っている笑顔ですが、実は色んな筋肉の連携でできています。
最近よく効かれるのが、顔の筋肉のマッサージやトレーニングは効きますか?という質問。
答えとしては効く人もいれば効かない人もいるというところでしょうか。
気になる症状が筋肉の影響で出ているのであれば効きますし、そうでないのならあまり効果は期待できないかと思います。
始めにもお話ししたように、筋肉の動きを抑える時にはボトックスを使う事が多いですが、1つの筋肉だけでなく、バランスをとりながら動いている別の筋肉の事も考えて打つようにしています。
ボトックス以外でも、症状によってはヒアルロン酸が適応になることもありますので、まずはお顔の動きを見て適切な治療をご相談させていただいてます。
≪ブログ監修≫
KUMIKO CLINIC
医師 橋本繭子
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