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【Dr.Mayuko blog】目周りのヒアルロン酸治療

2023-11-06

こんにちは、橋本です

 

先日、アラガンのトレーナーのトレーニングとしてシドニーに行ってきました

有害事象への対応や解剖、ヒアルロン酸、ボトックスの注入など盛りだくさんの内容で頭から煙が出そうでしたが、そこで世界的に有名な美容外科医であるSreven Liew先生からたくさんのことを教えていただいたので、学んだことを整理して診療に活かしていきたいと思います。

 

その時に贅沢なことにSteven先生に私の目の下のeye bagについてご相談させていただきました。子供の頃から笑った時だけボコッと目の下が盛り上がるのですが、このタイプはヒアルロン酸ではなかなか改善が難しいのです。わかってはいたのですが、もしかしたらSteven先生なら何か特別な技術があるのではと淡い期待を抱いて伺ってみました。

 

結果は、オペしかないと

 

今までも色々な先生方からオペしかないと言われてきたので、やっぱりかという感じではありましたが、Steven先生がそう言うのならもうオペしかないのだと覚悟しました。

ということで、わたしのeye bagはオペ行きとなりましたが、ヒアルロン酸で改善するクマやたるみもたくさんあります。

今回はその辺のお話しをしていこうと思います

 
目の下のクマやたるみは、患者さんからのご相談の中でも1・2を争うほど多いお悩みです☝️
こんなにお悩みが多い部位なのに、いざ治療するとなると実は難しい部位でもあります。
今回は、目周りのお悩みに対してヒアルロン酸治療の適応や注入部位などを症例をお見せしながらお話ししていこうと思います。

 

まず、目の下の“クマ“と一言で言ってもその原因によって治療法は変わってきます。
☑️たるみでできた影
☑️たるみではないけれど若い頃からある様な、頬のボリュームが無いことでできる影
☑️子供の頃からあるような靭帯の引き込みが強くてできている溝
☑️色素沈着で黒く見えている

 

この中でヒアルロン酸が得意なのは影の治療です。とは言えあまりにもたるみが強くダルんとなってしまっているようなアイバッグは外科的に切除が必要になることもあります。

 

早速ではありますが、症例をお見せしてからその辺りの解説をしていこうと思います💁🏻‍♀️

 

 

 

この患者さんは20代なのでたるみが出るような年齢ではありません。が、上顎骨も下顎骨も小さくボリュームが足りないことで目の下のクマが気になっているパターンです。

 

注入部位はこちら⬇️

 

 

 

目の下が気になると言っているのに一見関係なさそうなこめかみや頬に注入するのはなぜ?と思うかと思いますが、
こめかみの黄色の部位は目の開きを良くしてくれます。そして、頬骨の上の赤色の部位は外側にグイッと引っ張ってくれます。頬の茶色の部位は頬のボリュームを作ることで下から目の下の靭帯を支えるような働きをします。そして、最後に目の下の靭帯がある青色の部位に少し注入し影を消していきます。

 

目の下は皮膚が薄く、ここを改善したいからと言ってここにたくさん注入するとボコついたり、チンダル現象と言ってヒアルロン酸が青く透けて見えることがあります。そして目周りは浮腫みやすい部位なので、寝起きなど顔が浮腫んでいる時にヒアルロン酸がたくさん入っている部位はパンっと張ることがあります。影の原因となっている部位に少しずつ注入することで不自然な印象にならず綺麗に仕上げられます✨

 

さて、頬にヒアルロン酸を注入することで目の下の影が改善するということにいまいちピンと来ていない方もいるかと思いますのでもう少し詳しく見てみましょう。

 

 

目の下にはORLやTTLという靭帯があります。この靭帯、内側(赤色)と外側(黄色)はしっかりとしたタイトな靭帯なのですが、真ん中(青色)は緩い靭帯になっています。そして、その下にある緑色の部位がSOOFという脂肪層になるのですが、ここにヒアルロン酸を入れると特に真ん中の緩い靭帯の部位は下からグイッと押し上げるように靭帯を支えてくれます。そして、さらにその下(オレンジ色)の深部脂肪層は骨が痩せてボリュームがない人や、頬の脂肪が少なく笑っても頬に丸みが出ないようなボリュームの少ない方に注入すると深いところから皮膚をグイッと支えて持ち上げてくれます。

 

なんだか難しい話になってきましたが、話していくとどんどんマニアックな話になっていくのでこのぐらいでやめておきます😅

 

若い頃は笑った時にアンパンマンの様になる頬がコンプレックという方がいるかとは思いますが、実は頬のボリュームって大事なんです。

この頬のボリュームがあるからこそ支えができ目の下のたるみが起きにくくなるというメカニズム。そして、ここの支えがあると下にも垂れにくいのでほうれい線もできにくくなります。ありがたいですね。

 

こんな感じで目の下のクマやたるみが気になる場合には、目の下に直接ヒアルロン酸を入れるのではなく、原因を改善するように目の下とは別の部位に注入することがあります。

目の下が気になっていたのに全然違う場所にヒアルロン酸を入れられた!と感じる方もいるかもしれませんが、ご安心ください😌

わけあってそこに入れていて、結果キレイに改善するかと思います。

 

ヒアルロン酸をどこにどのように注入するかはお顔の状態によって違ってきます。

実際に注入する際は、よくお顔を拝見してから注入部位を決めていきますので気になっている方はご相談ください😊

 
 
 

≪ブログ監修≫

KUMIKO CLINIC

医師 橋本繭子
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