【Dr. Mayuko blog】なんとなく怖い!?ヒアルロン酸治療
2025-05-10
こんにちは、橋本です。
皆さんGWはどのように過ごされましたか?
私は5連休あったのでイタリアに行ってきました。
良く歩き良く食べ良く飲んだ5日間で、身も心も一回り大きくなって帰って参りました。
久しぶりに休みらしい休みを満喫しリフレッシュして仕事に励んでおります。
さて、今日はヒアルロン酸について皆さんが抱く漠然としたイメージのお話し。
皆さんはヒアルロン酸治療についてどんなイメージがありますか?
カウンセリングの時に患者さんからよく言われるのは
「何となく怖い」
「パンパンになるのでは?」
などネガティブなことも多いです。
確かにネットやSNSにはそういった情報も多いので不安になる気持ちはとてもよくわかります。
まず、何となく怖いという気持ちは、おそらくSNSなどで見かけるヒアルロン酸治療による血管塞栓などの合併症、顔に何箇所も注射をすること、ヒアルロン酸でパンパンになった写真を目にしたり、そして顔に異物を入れるということから来るのでは無いでしょうか。
注射と言ったら採血、点滴、予防注射など体に行ったことはあっても顔にはしたことがない方がほとんどだと思います。顔にあんな針を何箇所も刺すのかと思うと確かにギョッとしますが、ヒアルロン酸注入時に使う針は体に使う針よりもだいぶ細い針です。
そして、施術前に塗布麻酔を塗るのでチクっとする痛みは採血などと比べるとだいぶ和らぎます。
ただ、カニューレという長い針を使うこともあるのですが、この針、先が丸いので針を刺すことの痛みはないのですが、何となくモゾモゾする嫌な感じがすることもあります。
注入時はなるべく患者さんがストレスなく治療ができるように施術部位を冷やしたり、
ボールを握ってストレスを紛らわしてもらったり、ブルブルペンという振動を与えて痛みを緩和する道具を使ったりとあの手この手で対応しているので、辛くてヒアルロン酸治療なんてもうやりたくない!という方は幸いいらっしゃいません。
そして、ヒアルロン酸という異物を顔に入れて大丈夫なのか?については、
当院で使用しているヒアルロン酸は承認製剤であるアラガン社のヒアルロン酸を使用しており安全性についてはたくさんの文献もありますし、世界101ヵ国で使用され、それぞれも国で定められた細かい基準をクリアしている製剤です。
昨年、フランスにあるヒアルロン酸を製造している工場に見学に行きましたが、厳格に管理された製造工程と、注入する施術者がストレスなく注入できるようにシリンジのデザインもデザイン工学に基づいて何度もテストを繰り返し改良されていました。
特に清潔管理はワクチン製造と同レベルに行われ、毎月どこかの国の監査が入りそのチェックをパスしているという徹底ぶりでした。
そんなヒアルロン酸製剤ですので、安全性は問題なく使用できる製品です。
では次、パンパンになるのでは?という疑問については、
パンパンにしようと思えばできるというのが答えです。
パンパンな顔を作るためには、たくさん入れればいいので、やろうと思えばできます。
が、そうならないようにナチュラルでやった感の出ないような仕上がりになるようにしています。
パンパンにしなければほうれい線やクマが消えないわけではありません。
たるみの原因を考え、時間を巻き戻すように全体のバランスを見て必要な所に必要なだけ注入していきます。
症例をお見せしてご説明します。
まずはこちらの症例
こちらの患者さん、ヒアルロン酸のみで治療を行っていますが、さて何cc使っているでしょうか?
答えは4cc(4本)です。
4本というと、たくさん入っているように感じると思いますが、お顔のバランスを見て患者様のお悩みだったクマとほうれい線を改善するように、全体的に少しずつ注入しているためそんなにたくさん入っているようには見えません。
こんな感じでたるみの原因になっている部位に少しずつ入れています。
1箇所にたくさん入れるとやはりその部位のボリュームが必要以上に出てしまうので、そういう入れ方はしないようにしています。
そして、こちらの症例
こちらの症例はどのくらいヒアルロン酸を注入しているでしょうか。
こちらは、実は10cc入っています。
注入部位はこちら。
10本と聞くと、先ほどの症例の倍なので、かなり多いように感じますが、それでもパンパンになるような不自然な顔にはなっていません。
こんな感じで注入部位もお顔全体のバランスを見て必要な所に必要なだけ注入しているためどこか1か所にたくさん入れたりはしていません。
そして、10ccは3回に分けて注入しているため、一回に注入した量は3ccずつぐらいです。
最終的にたくさん量が必要な場合でも一度に注入するわけではないので、急に顔が変わってしまうのでは?!と心配される患者様もいらっしゃいますが、ご安心ください。
遠方の方やお忙しくなかなか通院できない方は一度に施術を行うことも可能ですのでご相談ください。
そして、皆さんが1番心配されているのはやはり合併症ではないでしょうか。
特にSNSなどで血管内にヒアルロン酸が入ってしまい塞栓を起こし血流障害を起こしたやや衝撃的な写真を目にしたりすることがあると思います。
ヒアルロン酸注入を行う上で、私たち施術者が最も気をつけている症状です。
この塞栓を起こさないように、解剖を理解し使用する製剤の特性や量などを細かい所まで考えて注入をしています。
そして、当院ではリスクの高いエリアではエコーを使用して血管の走行を実際に確認して注入を行っています。
どんなに解剖を理解していても、人間の体は全く同じ作りの人がいないように、血管の走行も個人差があり通常と違う所に血管が走っているレアケースも中には紛れているのです。
そして、元々は通常の血管走行だったとしても、何度も同じ所にヒアルロン酸を入れていたり、手術をしていたりすると血管は本来いるべきところではない所に移動していたりします。
そんな時にエコーで実際に血管の走行を確認し、そこを避けるようにヒアルロン酸注入ができると安全な治療が可能になります。
安心安全に治療を行うことが最優先事項ではあるので、できる限りの安全策をとりながら患者さんのお悩みに寄り添っていければと思いながら日々治療を行っています。
今回は患者さんが持つヒアルロン酸治療に対する漠然とした不安を少しでも解決できればいいなという内容で書きましたが、治療を行う際は疑問や不安があればカウンセリングの際にしっかりとお話しさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
≪ブログ監修≫
KUMIKO CLINIC
医師 橋本繭子
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