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第39回美容皮膚科学会で講演しました“ハイフかヒアルどっちでいく?”
2021-08-04
2021-08-05
皆様こんにちは
暑いですねぇぇぇぇ、、、
先週末、京都で開催された第39回日本美容皮膚科学会で登壇させて頂きました
今回はウルトラフォーマ3と他治療のコンビネーション治療の話をさせて頂きました
日曜の朝8時からと言う、朝早いセッションにも関わらず
沢山の方々がご聴講くださいました
ありがとうございます
座長は近畿大学奈良病院皮膚科教授の山田先生
そしてご一緒させて頂いたマリアレディースクリニックの朝日先生と
(山田教授とはお写真撮れませんでした
朝日先生は、ウルトラフォーマ3の使用経験を画像診断装置を用いて丁寧に客観的に評価されており
大変勉強になりました
今回の学会で学んだこと普段の診療でフィードバックしていきますね
さて、講演の後は、しばらく腑抜けになっていつも何もやる気が起こらないのですが笑
せっかく、頭の中がHOTなうちに何か拡散できればと思いここに書くこととします
また、講演後に個別に何人かの先生方にご質問を頂きまして、その回答にもなれば幸いかと記していきます(ブログ読んでてくれればなぁと期待して・・・)
今回ヒアルロン酸やボックス注入とウルトラフォーマ3のコンビネーション治療についてお話ししましたがどんな時にコンビネーション治療が有効かと言うと
BeforeからAfterの変化、若返っているかと思いますがどこが一番変わったでしょう?
答えは
“ジョウライン”と呼ばれる下顎のラインです(横から見た時のフェイスラインです)
加齢と共に、この下顎のラインは凹凸してきます
若い女性と年配の女性、その年齢を感じさせる見た目の違いは何でしょうか?
肌のテクスチャーとほうれい線やマリオネットラインといったエイジングのサインと、そして下顎の不整なラインです
そ原因は、下顎の骨が加齢と共に萎縮すすみ凹むのと(特に選択的に凹む部分がノッチの様にくびれます)←骸骨の写真参照、
それと隣接する様に脂肪の下垂と皮膚の弛みによる凸が出現し←向かって左の脂肪の図、縦に三分割した際のセクター2と呼ばれる真ん中の部分が落ちてきやすい脂肪です
この2つが原因で、フェイスラインは凸凹してきます
これらは全員に起こってくる加齢性変化ですが
その程度は個人差ありです
この凸凹を治すとき
凹みが強いだけでしたらヒアルロン酸でその溝を埋めるように注入し一直線上につなげます
逆に凸が強い場合は、ハイフなどのリフトアップ治療で緩んだ皮膚と下垂した脂肪をリフトアップ&引き締めます
この両方が合わさった場合は、凸をハイフで直し、凹みをヒアルロン酸で補うといったコンビネーション治療が必要となります
平たく言うと、重く脂肪が垂れ下がったような弛みの場合は、コンビネーションが有効と言えます
今回講演の中でも話しましたが、じゃぁその順番は?と
ヒアルロン酸先か?ハイフ先か?です
実は、講演の中では2症例お示ししましたが
ハイフを先に行いヒアルロン酸を注入した場合とヒアルロン酸を注入しハイフを行った例と比較してお話ししました
結論、ゴールの仕上がりに差異はなかったのですが
ジョウラインだけで言いますと、ハイフ先の方が使用するヒアルロン酸の量は少なく済んだんですね
ゆえに治療費も抑えられますし、ヒアルロン酸を過剰に注入するOver filled Syndoromeなども防げます
ここで強調して言いたいのは、全員がハイフ先の方が良いわけではありません
こめかみ、頬などの中上顔面のボリュームロスが強い場合は先にヒアルロン酸で補いハイフで引き締める方が良い場合があります
内側の構造をヒアルロン酸でしっかりと作り、それを包む皮膚を、外側から支えられるような張力を伴った皮膚にするのがハイフです
と説明する場合もあります
と、結果、どの順番でどう攻めるかはその“たるみ方”によりますので
そこはカウンセリングの際に一緒に決めていきます
講演の際はDr相手でしたので、その順番の決め方含め解剖学的な考察を添えてお話ししましたが
患者様にお伝えしたいのは、コンビネーション治療の必要性です
これ実際の親娘の写真です
お母さまの方は、前頭部や側頭部の陥凹が強く、目の下のくぼみや、フェイスラインは脂肪の下垂と骨の萎縮により凸凹しています
そしてそれを包む皮膚もハリがなく、シミやくすみといった色素の変化も出ています
これを見ていただければ、ボリュームを足す治療、引く治療といったコンビネーション治療の必要性は一目瞭然ですよね
原因は
老化がこの様に同時多発的に起こっているからです
この話はもうむかーしから何度もしていますので、ブログを読んでくださる皆様はお分かりかと
友達がハイフが良かったから私もやったのに全然効果が分からなかった←あるあるです
それはハイフが効かないのではなく(まぁ、施設によって多少効果の差はありますが)そもそもハイフの適応じゃなかったんじゃないのって話かもです
という訳で、学会の振り返りでした
あ、講演では、更にもう別のコンビネーション治療の話もしました
それはハイフでは賄えない表層(角層~真皮浅層)の治療とハイフの併用です
これまた、併用ならではの良い結果が出ました
が、長くなってきたのでまた別の機会にお示ししますね
ではでは、暑さ厳しい折くれぐれもご自愛くださいませ
お通いの患者様より頂きました
お心遣い頂きありがとうございます