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【Dr.Ruriko blog】ちょっと真面目な大事な話。筋肉の話。
2022-02-17
こんにちは
こちらのブログでは たるみ治療やしわ治療シミ治療、美容ネタを中心にいつも内容を考えていましたが、
医療痩身を扱ううえでも
私は基本的に
美容医療は ‘医療‘
求めるものはあくまでも健康的な美しさ
という 思いで過ごしております。
クリニックが休診の水曜日は 毎週糖尿病、甲状腺を主とした内科外来をしておりますが
ウィルスとの戦いの日々となった この1-2年 特に高齢者は家での時間が増え 感染予防のため と 社会的に様々な活動が制限されました。
そんな状況とともに 身体活動が極端に低下している例は 内科外来をする中でも 頻繁に見うけられます。
高齢者においては1年に約1%程度骨格筋が減少することが報告されています(J Neurol Sci. 1988 ; 84 : 275-94)が、さらに 健康な高齢者(72 ± 1 歳)を対象にしてわずか2週間の身体活動制限(5692歩/日 → 1413歩)に関する研究で、足の除脂肪体重量が約3.9%現象し、インスリン抵抗性が増大し、食後のたんぱく質合成が有意に低下したことが 報告されました(J Clin Endocrinol Metab. 2013 ; 98 : 2604-12)。
短期間の身体活動量低下でも 筋肉量が大幅に減少し、全身の代謝機能に悪影響を及ぼすということです。
高齢者に限らず、骨格筋量は 20歳を過ぎると50歳までに約5-10%低下(50-80歳で30-40% の低下) することが報告されています(J Neurol Sci. 1988 ; 84 : 275-94)
骨格筋は運動の際の運動器としての役割だけでなく、糖代謝や脂質代謝にかかわり、また近年では生理活性物質(マイオカイン)を分泌する分泌臓器という側面も判明してきています。
マイオカインは脳、血管、腸など様々な臓器に働きかけ、機能を調節することが明らかになっており、
そのため骨格筋量減少はその人の運動能力を低下させるだけでなく、高血圧、脂質異常症、高血糖などの生活習慣病のリスクなども増加させるのです。
また、運動している人において、2型糖尿病の発症率が低いという観察研究は少なくありません。
と、なんだか語りだすと つい面白味のない文章が続いてしまいますが、何が言いたいかというと、
筋肉はやっぱり大事
ということ。
これまでもGLP-1や スティムシュアーのご紹介の際、何度も言ってきたことではありますが、
本当にそう思うんです。
この情勢での 人々の活動量低下が肥満という点での美容上の問題のみならず、筋力低下としての側面からも、超高齢化社会を迎える本邦において、その問題に対し危機感を覚えざるをえないわけです。
少し真面目で面白くない内容になってしまったかもしれませんが、ぜひ、みなさん
小手先だけのダイエットではなく、無理なく続けられる 自分の筋肉のための習慣を身につけてください。
とはいえ、
「運動のために時間を捻出するのは難しい」とおっしゃる方も 内科外来で多いです。
そのような方々には 普段の生活の中で意識して歩く距離を増やすことが糖尿病予防に有用であることを伝えています。
私も最近は特に、ジムに行く時間もとれず 夜は子どもと一緒に9時には寝てしまう生活
夜子供が寝た後の一人の時間に 動画をみながら 短時間の運動をと頑張った時期もありましたが、続きません。
ホルモンバランスのせいにして 夕食のあと お菓子を食べることもやっぱりあります。
しかし 完全に習慣化されていることがあります。
一人のときは必ず エレベーター、エスカレーターにはのらず 階段を使うこと
電車移動中は 座らない。 荷物が重いときは 荷物だけおいてでも その前に立ちます(最近は混み合う電車に乗ることはなくなったので)。
(先日、娘を送り出したあと 仕事に向かう私に 「あとのお世話はよろしく」と娘からたくされた ぬいぐるみが バッグから私を見ていた。。。)
階段昇降にいたっては、時折エスカレーターに乗り込む順番をまっている方々がいる場面に遭遇すると 時間もかからず消費カロリーも増え 良いことばかりなのに
なんでみんな 待ってでもエスカレーター!?って思っています(小声)
自由に語ったわりに、急に
痩身治療の相談を鈴木にするのは なんだか面倒くさそうだな と思われるかもしれないと 少し不安になってきました。
内科外来でも 「そうはいっても」というお声をききながら
いろーんな ダイエットの相談をさせていただく日々なので、まったくご心配なく、ぜひありのままの姿で おこしくださいね
KUMIKO CLINIC 医師
鈴木 るり子
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